2017.11.21
背中の痛みを訴えられている患者様が来院されました。
先日、背中の痛みを訴えられている患者様が来院されました。
こんにちは、名古屋は大須にあるたけし接骨院院長の水之江です。
先日たけし接骨院に仕事をしていると背中が痛くなってくるという方が来院されました。
朝は痛くないが、仕事をして夕方になってくるにつれ背中が痛くなってくるそうです。
仕事の内容はデスクワーク。
問診中にその患者様の姿勢や動作などを観察するのですが、その方の姿勢は背中がいつも丸い状態でした。
さらに普段姿勢は悪いほうですか、いいほうですかという問いにご自分でも『 悪いほうです 』とお答えになりました。
姿勢がいいのには越したことはないのですが、姿勢が悪くても背中が痛くないという人はたくさんいます。
ではなぜこの方は夕方になると我慢できないほどに背中が痛くなってしまうのでしょうか?
そのメカニズムは背中が痛くなったことのない方でも、多くの方が経験したことがあるであろう居眠りと同じです。
電車や勉強中などなんでもいいですが、首をかしげるようにして居眠りをしていて首が痛くなって目が覚めるという経験をしたことがないでしょうか?
それと同じような事が背中で起こっているという事です。
詳しく説明していきます。
肩こりの記事を書いた時に説明したことがありますが、このような方の場合には必ずと言っていいほど僧帽筋の力の入り方に異常があります。
僧帽筋は上部・中部・下部の筋繊維に分かれていますがこのような方の場合、中部と下部の筋繊維に力が入っていない状態(図の②と③)です。
このような状態では肩甲骨の位置も正常な位置を保てず、肩甲骨は外転し前方へ偏移します。
こうして肩甲骨に位置が変わってしまう事で、肩甲骨に付着している筋肉群が影響を受けます。
この方の場合は背中のこの部分に痛みがあるので、その筋肉は広背筋という事になります。
広背筋は肩甲骨や上腕骨に付着しているため、今回のように肩甲骨の位置が変わると牽引される形になります。
そんな状態の時にデスクワークをしている時などの背中を丸くしたような悪い姿勢が加わると、同部位の筋肉がさらに牽引されます。
筋肉は収縮している状態が続いても痛くなりますが、牽引されている状態が続いても痛みが発生しますから、うたた寝していて首を傾げて痛くて目が覚める時と同じような事が背中でおこる事になるわけです。
もうお気づきの方もいるかもしれませんが、姿勢が悪くても背中に痛みが出ない人と出る人の違いは大まかにいうと僧帽筋の中部と下部に力が入っているかいないかによって左右されるという事です。
僧帽筋の中部と下部に力が入っている人の姿勢が悪かったとしてもそんなに広背筋は牽引されず、筋肉が伸ばされてでる痛みはでません。
しかし、僧帽筋の中部と下部に力が入っていない人では、既に肩甲骨の位置が外転し前方へ偏移しているため牽引されている状態のうえ、さらに背中を丸めるような不良姿勢によって広背筋はより引き伸ばされているために牽引力が強まって痛みが出てしまっているのです。
これが背中のこの部分に痛みがでるメカニズム。
だから背中を揉んでも、その時だけいいような感じがするだけ。
原因からしっかり治すには肩甲骨の位置を正常な位置に戻す為に、僧帽筋の中部と下部に力が入る身体にしてあげる事が必要です。
こんな話をすると、ではその部分を鍛えればいいのですか?と聞かれる事がありますがそれは違うんです。
筋肉ムキムキの人でも僧帽筋の中部と下部に力が入っていないという事もありますから。
またそれについてはまた今度^^
背中の痛みでお悩みの皆さん、僧帽筋の中部と下部の筋繊維はしっかりと働いてくれていますか?
たけし接骨院ではその筋肉が働いているか働いていないかを明確にする検査を行っています。
私はその方の身体を観察するだけで力が入るか入らないかわかりますが、それよりも患者様自身が自分の体の状態を知る為に力が入っているかいないかを理解しておく事が大切です。
体感型の検査でご自分の身体の状態を把握して、しっかり改善していきましょう!